Vガンダム 1話「白いモビルスーツ」

Vガンダムの実質的な主人公がヒロインは「カテジナ・ルース」だ。しかし彼女の魅力は理解しづらいものがある。

そこで、これから1話ごとに彼女の言動を追っていきたい。これによって彼女と、そしてVガンダムという作品の魅力を伝えられればと思う。上手くまとまるか不安だがとりあえず始めてみよう。

1話における、カテジナの言動はかなり常識的なものだ。むずがる赤ん坊に気をまわしたり爆撃された街の光景を子供たちに見せまいとするなど、むしろ良識的である。

だがその一方で彼女は「ウーウィッグの街は堕落していたので、爆撃されても仕方なかった」のだと、自らの故郷を非難する。また「ウーウィッグが爆撃されたのはリガ・ミリティアせいだ」とリガ・ミリティアにも非難の矛先を向ける。さらにはウッソがガンダムに搭乗することを咎めるような素振りもみせる。

こうした言動から推測できる彼女の性格は、おそらくは「潔癖症」である。悪の大小を問わず彼女は倫理的に厳しいのだ。故郷の腐敗も、子供を動員するリガ・ミリティアも、彼女は許すことができない。

ところで、のちに彼女が行動を共にすることになる「クロノクル・アシャー」もこの1話から登場しているが、地上の埃を嫌う彼もまた「潔癖症」気味なのは興味深いと思う。