後藤喜一(文化部の顧問)

コミックス版においては、よく指摘されるように学校の先生的(というより文化部の顧問的)立場として振舞うことが多い。彼のやっていることの半分(以上)は、部隊内の人間関係の調整と、モチベーションの管理である。熱血指導もしなければ、先頭に立って部下を鼓舞することもない。そういう意味では、彼は一般的な意味での警察官らしさ、上司らしさとは無縁である。

また、彼は、正しい社会のありかた、正義を求めて世の中に積極的に関わることはしない。彼自身が宣言するように、彼の職業観=警察像というのは、風邪薬である。予防はしない。風邪をひいた後は、最低限の対処療法を行う。極端な言い方をすれば、彼は「正義は小さくあるべきだ」と考えている。これは彼の職業的モラルでもある。