読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

カテジナ日記

Vガンダムと富野由悠季作品

Vガンダム ファラ・グリフォン

Vガンダム

ファラ・グリフォンガンダムシリーズ中でもかなり魅力的なキャラだ。彼女は初登場時からすでに、レジスタンスの抵抗とラゲーン基地建設の遅延に悩まされているのだが、さらにクロノクルという「偉いさんの身内」の新人研修を押し付けられてしまう。だが、なんだかんだいって特別待遇のクロノクルには、他の部下も好感を持っていない。クロノクルを持て余すファラは、さっさと宇宙に帰れ、と遠まわしに彼に言っているのだが、生真面目で空気の読めないクロノクルは、全くそれに気がつかない。

 

その上、ファラは上司からも派手にプレッシャーをかけられている。一応、部下扱いになっているピピニーデンも、本当は上司のタシロ・ヴァゴが彼女にプレッシャーをかけるために送り込んできたのだ。もちろん彼はファラが更迭された場合の後釜だ。そして、さらに悪いことに、彼女は仕事のストレスから部下に怒鳴り散らしてしまう。このせいで部下は萎縮しており、人望も得られていない。これは結果として彼女の首を絞めている。「ギロチンのファラ」なんて陰口を叩かれても仕方ないだろう。

 

だが、こんな彼女にも、一応メッチェという年下男がいる。いるのだが、やはり社会的地位やプライドが邪魔をして、ファラは彼とめでたくゴールインというわけにはいかない。しかも彼女が迷っているうちにメッチェは戦死してしまう。このようにファラはウッソの前に立ちはだかる巨大な敵というよりも、組織の中で生き残るのに必死な中間管理職であり、婚期を逃して孤独に悶えるリアル負け犬女なのだ。

 

そして、宇宙漂流の刑に処されるまでまで自分の本心を誰にも伝えず、無言で刑に服すファラの意地にはグッときてしまう。彼女は射出口の中で一人になったとき、初めて無能な己と理不尽な世間への怒りを爆発させて絶叫するのだ。