読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

カテジナ日記

Vガンダムと富野由悠季作品

Vガンダム 24話 首都攻防

Vガンダム

カテジナがその上昇志向をさらに剥き出しにする。クロノクルに「あなたはどんな野心を抱いているの」と尋ねるシーンがそれだ。彼女はクロノクルの器の大きさを測り始めている。なぜなら、彼女は捕まえた男のランクで自分の価値が決まると思っているからだ。今でも女王マリアの弟の女なのだから十分じゃないか、と思うのだが、自意識過剰でプライドの高い彼女はプチセレブでは我慢できなかったのかもしれない。これ以後、クロノクルの仕事をも手伝うようになり、彼の出世を手助けする。しかし、逆に言えばカテジナは、相手に色々求める分だけ自分に自信がないとも言えるだろう。


一方、クロノクルの方だが、カテジナの問いに対して「母系社会を作り上げたい」という、大きいんだか小さいんだかよく分からない答えを口にする。これはZガンダムパプテマス・シロッコと同じことを言っているのだが、シロッコと異なりクロノクルの目はむちゃくちゃマジだ。そんなイデオロギー少しは疑えよ、と思うのだが素直すぎる彼は、カガチあたりの発言を真に受けてしまったのか、カガチ以上にマリア主義者である。専制君主にでもなった場合、より危ないのはシロッコではなく、本気すぎるクロノクルの方ではないだろうか。この真面目すぎる奴が危ない、というのは富野作品の中で一貫して見られる描写だ。いわゆるDQNのおこす殺人事件はせいぜい2、3人かもしれないが、生真面目な人間が一度暴走しだすと手に負えない。連合赤軍ナチスジャコバン独裁、文化大革命、近代以降に例を挙げればいくらでも出てくる。煽られたのはDQNであり、煽っていたのはインテリである。「世の中をマトモにしよう」みたいなことを本気で口にする奴に限ってヤバいのだ。