2015-04-04から1日間の記事一覧

特車二課 第一小隊(女性が率いる部隊)

いわゆる「まとも」な警察官たちであり、また実務においても有能と見做されている。したがって、アニメ版においても、また、今解説しようとしているコミックス版においても特車二課の第一小隊と第二小隊は、その性格が全く異なる対照的な部隊として描かれて…

後藤喜一(文化部の顧問)

コミックス版においては、よく指摘されるように学校の先生的(というより文化部の顧問的)立場として振舞うことが多い。彼のやっていることの半分(以上)は、部隊内の人間関係の調整と、モチベーションの管理である。熱血指導もしなければ、先頭に立って部…

香貫花・クランシー (女・太田功)

アニメ版からの逆輸入される形で、コミックス版に登場したのだが、作者のゆうきまさみは、この香貫花の取り扱いに困ったという。その理由は何となく分かる。なぜならアニメ版における香貫花は、言ってみれば女性版 太田功だからだ。 彼女をアニメ版のキャラ…

熊耳武緒(学級委員長)

彼女自身が自己申告してしまうのだが、ドラマのポジション的には学級委員長である。劇中における彼女の役割は、主に以下に集約される。 ・太田のコントロール・学級委員長・内海とのギミック(ラストの伏線) そういう意味では、徹頭徹尾「設計されたキャラ…

山崎ひろみ (元祖草食系)

いわゆる草食系男子の走りだったのかもしれない。この彼もまたイングラムに搭乗することはない。ストーリー上はその大きすぎる体格のためにレイバー乗りには向いていないような事を言われていたが、そうではないように思う。問題は彼の性格だ。 レイバーに乗…

進士幹泰(家庭人)

彼の特徴は第二小隊唯一の妻帯者であること。そしてそれを太田功にいじられ続けていることである。しかし太田の態度には、恋愛や結婚に対する屈折した憧れが含まれている気がしなくもないし、それは作者にとっても同様ではなかったか。 変人の多い(?)第二…

太田功(暴走する正義の男)

繊細な(?)「サンデー男子」の感性とは相いれない、ジャンプ・マガジン的感性の持ち主として描かれる太田功。彼の存在意義のその半分は、遊馬や野明を引き立てることである。つまり考える遊馬や感じる野明に対して、考えないし感じない「脳筋男」というも…

AV-98 イングラム(父の力)

リアリティーの問題を離れた場合でも、篠原遊馬はイングラムに搭乗することができない。何故か?それはおそらく、遊馬がイングラム、すなわち「父の力」を否定しているからだ。 この彼の父親への否定的な感情は、直接的には彼の兄の死(自殺?)に関係がある…

篠原遊馬(ロボットに乗れない男の子)

大抵のロボットものであれば、イングラムに搭乗すべきなのは、この篠原重工の御曹司 ー遊馬ー ではないだろうか。鉄人28号、マジンガーZ、ガンダム、エトセトラ。いずれも父の作ったロボットを操作する少年の物語だ。だが作者はそうはしなかった。その代わり…

泉野明(少年少女)

半分は少年として描かれていると言っていいと思う。体育会系でレイバーオタク……劇中の描写を見ても、wikipediaのまとめを見てもそうである。 そんな彼女持つのは、第二小隊の男たちにはない元気(太田功を除く)とピュアさであり、彼女が持たないのは、男の…

労働者たち(3K労働)

劇中における「レイバー」の扱いというのは、早い話が高性能の「重機」である。したがって、物語初期、というか物語全般において一般的なレイバー犯罪を犯すのは、いわゆる「建設作業員」が多い。時代背景を考えると、これはかなり自然な設定だ。なぜならバ…

特車二課 第二小隊(バブルからの疎外)

アニメ版もコミックス版も、そのドラマの舞台となるのは特車二課だ。そう、あのとっても楽しい特車二課である。あまりにも楽しいので、そのままスッと物語の世界に入れてしまうのだが、しかし、ここで余計な解説を加えてみたいと思う。 前回述べたように、こ…