Vガンダム「ファラ・グリフォン」

初登場時からファラ・グリフォンレジスタンス運動や基地建設の遅延に悩まされていた。それなのにクロノクルという「上司の身内の新人研修」を押し付けられてしまう。特別待遇のクロノクルは他の部下からも嫌われおり、持て余すファラは「さっさと帰れ」と遠まわしにクロノクルに伝えるが、生真面目で空気の読めない彼はそれに気がつかない。くわえて、ファラは上司からもプレッシャーをかけられている。部下であるはずのピピニーデンも彼女の監視役なのだ。こうしたストレスのせいで、彼女はいつも怒鳴り散らしているのだが、そのために部下は萎縮しており人望も得られていない。

こんな彼女にも一応メッチェという年下男がいる。だが社会的地位やプライドが邪魔をしており、めでたくゴールインというわけにはいかない。そうこうしている内にメッチェは戦死してしまう。

このようにファラはウッソの前に立ちはだかる巨大な敵というよりも、組織の中で生き残るのに必死な中間管理職であり、婚期を逃して孤独に悶えるリアル「負け犬女」なのだ。

それにしても「宇宙漂流の刑」に無言で服すファラの意地にはグッときてしまう。