Vガンダム 19話「シャクティを探せ」

オデロ・ヘンリークは自他共に認める子供たちの兄貴分だ。この19話において彼はザンスカールの偵察部隊に対して勇敢にも戦いを挑む。「女を守るのが男の役目だろ!」。だがその戦い不要なものだった。しかもパイロットではないオデロは満足に戦うことも出来ない。その尻拭いをしたのはウッソだ。こうした彼の迂闊さは仲間を危険にさらし、敵兵の命も無駄に奪っただけに終わる。

なぜ彼は仲間を守れもしないのに戦ったのだろうか。おそらくは「男らしさ」をアピールするためだったのだろう。そして彼は自分が男らしくない(モビルスーツに乗れない)ことを自覚しているがゆえに、男らしさの証を立てようと、焦って戦闘行為を開始したのだろう。

オデロはモビルスーツパイロットになった後も同じことを繰り返してしまう。もちろん、そんな彼の業を富野が見逃すはずもなく、彼は最終話でそのツケを払う羽目になる。