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カテジナ日記

Vガンダムと富野由悠季作品

パトレイバーの労働者たち ~3K労働~

レイバー乗りについて考えてみたい。

 劇中におけるレイバーの扱いというのは、早い話が高性能の重機である(二足歩行が本当に重機として有効かは知らないが)。したがって、物語初期、というか物語全般において一般的なレイバー犯罪を犯すのは、いわゆる建設作業員が多い。時代背景を考えると、これはかなり自然な設定だ。なぜならバブル下の東京、もとい日本では凄まじい勢いでビルが建ったり、公共工事が実施されていたからである。そして当然ながらそんな建設工事に従事する労働者たちが、当時の東京にはあふれていた。また、そういった建設作業員の担い手には、東北から東京に出稼ぎに来ている人が多かった。パトレイバーに登場する建設作業員が、ときどき東北訛りなのはそんな背景があるからだ。

だが前述したように、時代はバブルであった。彼ら建設作業員はいわゆる3K ーきつい、汚い、危険ー 労働に従事する田舎モノであり、差別の対象にはならないにせよ、当時の ートレンディなー 文化空間では下層に位置する存在とされた。

しかし、読めば分かるが、そんな建設労働者を描くゆうきまさみの眼差しは優しい。おそらく、それは彼が特車二課のメンバーに注ぐ愛情と同じものだろう。そしてそこには、作者の素朴な正義感の萌芽が感じられないこともない。